関東にある某有名サロンに昨年夏に行った時のこと。
メニューはカット+カラー。
Hot pepper Beautyで予約をする際に一番美容師歴の長い男性を指名した。
小さな庭があり、大きな窓があり、お天気がいい日だったので窓があけてありました。
そよそよと風が吹いて本当に気持ちのいい時間でした。
スタイリストさんはたまたま広島出身の方で会話もはずみ、
上品な所作やさわやかな笑顔。聞き上手なのでやりたいスタイルややってみたいことまで話し、それに対して的を射た提案は、カウンセリング時点でも価格以上の価値を感じ、技術への期待が膨らみまくる。
そしていいタイミングでドリンクが運ばれてくる。
風はあいかわらず気持ちいい。
「あー極楽♪たのしみだなー♪」
美容室に行って好きな瞬間でもある。「アタリの美容室だ!」
ところが、
ぷぅぅ~ん とヤツの声が。
そう、”蚊”がやってきたのです。
そしてそのうち仲間がやってきていやーなハーモニーを醸し出しました。
その音を追ってみると目視しただけで3匹は飛んでる!
「・・ん?かゆい」 すでに蚊の餌食になっていました。
こうなったらもう居ても立ってもいられない!
クロスで固定されているお客陣は蚊にとってはまさに「食べ放題!!」
ちょうど通りがかったアシスタントと思われる方に、
「すみません、蚊がたくさんいて、かまれちゃって」というと
「そうなんですよー、窓あけてるとすっごい蚊が入ってくるんですよー」
それを告げ笑顔で去っていった。。。。
「・・・・・、お、おぅ。 で?」
「かゆいんじゃが。。」
「まだおなかすいた蚊に狙われておるんじゃが。。」
「そうだ!あのイケメン(いい印象だったのでイケメンにみえる)スタイリストに助けを求めよう!」と思った私は、彼を待ちわびる。(男性をこんなに求めたのは久しぶりに)
さっそうと王子様が(どんどん昇格)戻ってきた!
「すみません、蚊がすごくて、刺されたんです。かゆくて」
「かゆいですよねー、刺されると。爪でばってんとかするタイプですか?」
「しないですね」「・・・」
私の(私のではないが)イケメンは期待を裏切った。
そんなに蚊が出るのをわかっているのならば蚊取り線香とか用意はないのか?
万が一刺された時のためにムヒ的なものがないのか?
そもそもあなたがたは刺されないのか?
なんなら蚊を養殖しているのか?
窓をしめないのか?
店長は誰だ?
窓を開けるアイディアはどこからきたのか?
あたまはぐるぐる謎だらけ。
さっきまでの王子様は急に空気の読めない若いにいちゃんにしか見えなくなり、
トリートメントをすすめられたがかぶり気味に「いいです」ときっぱり。
「何かこの人おこってるのかな?」とかいう空気は誰も感じることなく、
ただひたすらさわやかな笑顔がおそろしくさえ感じた。
無関心とは恐ろしい。
来店直後の美容室と帰るとき、全く違う美容室のように思ったのでした。
もし最初の印象のままであれば
スタイルはもっと気に入っていたかもしれない。
でも、「高い割りに、そうでもないな」という印象にどこかのタイミングで切り替わったんだと思う。
器が違えば料理の味が違って感じるように、
接客がよければよりおいしく幸せに感じるように
ギャップがあった時、良いギャップは満足を増幅させ、
よくないギャップは小さな不満を増幅させるんだな。