サービスとホスピタリティの違い。
先日、美容室の新人さん向けの研修をさせていただいた際、
経営者の方、教育担当の方、店長の方も熱心に一緒にご参加いただきました。
新人さんのみならず、メモまで取られ、熱心さに心打たれました。
研修を終え、事後のミーティングにて、あらためて気づきがあったと言っていただいたので、サービスとホスピタリティについて、ご存知かとは思いますが、
再確認として。新入社員の方にお伝えしている内容ですので
そのまま新人さんへお伝えいただいてもよいかと思います。
サービスとホスピタリティは似て非なり。
新人さんにいくつか質問しました。
サービスかホスピタリティかどちらでしょう?クイズー!
「お店でお客様にお出しするドリンクは?」
「サービス」 正解 ◎
「お客様に次回の割引チケットをお渡しした」
「サービス」 正解 ◎
「お客様にひざかけをお持ちした」
「ホスピタリティ」 △
「なんで?ちがいは?」
「・・・・??」
なんとなくわかっているけど説明まではできない。
それくらい混合されていることかもしれませんね。
わかりやすく解説すると、
「ラッキー!」とお客様が感じることや、もはや相手が当たり前と思っていること、または、提供する側がマニュアルになっている、ルーティンでやっていることについてはサービスに分類されるのではないかと思います。
前述のドリンクの提供は、ドリンクサービスといわれるくらい、もはやお客側は特別なこととは思わず、当たり前と感じています。けど、たとえば、コーヒーしかないお店で、コーヒーが飲めないお客様に近所のコンビニでオレンジジュースを買って提供した、この場合はホスピタリティになります。
割引チケットに関しては、もらって嫌な気分になる人はいないし、使う可能性のある割引チケットをもらえればうれしいです。けど、ここまでだとサービス。
しかし、全員にお渡ししている割引チケットではなく、その方に特別にお渡しする割引チケットはこれまたサービスからホスピタリティになります。
△にしたひざかけに関しては、前の2つの例からもわかるように、ルーティンになっていればサービス。でも、とても寒そうになさっているお客様に2枚ひざ掛けをお持ちした。「1枚より暖まるのが早くなるかもしれないので」という言葉を添えて。こうなるとホスピタリティになります。
ここで新人さんたちも気づきます。
ホスピタリティとは、思いやり。
その先にあるのは「ラッキー」という感情ではなく、「感動」。
せっかくお客様のためと思って考えたサービスを気持ちを添えて感動に変えませんか?人に感動させた先にはその感動が自分に跳ね返ってきます。
目の前の人を観察して、「こうしてあげたら喜んでくれるんじゃないか」と考えることは、とてもココロにいい作用をもたらします。
こんな時だからこそ、ほんの少しの思いやりが
より一層人の心に届くように感じます。