「美容室の倒産が過去最多」というニュースを見かけるようになりました。
実際には美容室だけが過去最多なわけではないですが、
ただ、この手のニュースは
現場で頑張っている人ほど胸がきゅっとなりますよね。
だから今日は、
事実と背景だけ を、整理してみます。
美容室倒産件数は本当に「過去最多」なのか?
結論から言うと、事実です。
帝国データバンクの調査では、
- 2025年の美容室倒産件数:235件
- 2年連続で過去最多を更新
- 倒産した美容室の 約9割が小規模事業者
- 開業10年未満のサロンが多数
さらに、2025年1〜8月時点で 157件。
前年同期を上回るペースで増えています。
特別に無理な経営をしていたサロンだけが
倒れているわけではありません。
「まじめに続けてきた美容室」も含めて
起きている現象です。
なぜ、ここまで厳しくなっているのか
理由は、どれも珍しいものではありません。
- 人件費・材料費・光熱費の上昇
- 美容師不足による稼働の不安定さ
- 低価格競争の長期化
- 値上げへの心理的ハードル
ひとつひとつは「仕方ないこと」。
でも同時に重なると、
経営の余白が一気に削られます。
「忙しいのに、なぜか楽にならない」
そんな感覚を持つ美容室が増えているのも、自然な流れです。
同じ環境でも、続いている美容室がある
ここで大切なのは、
「倒産が増えている」ことそのものより、
それでも続いている美容室が、確実に存在する
という事実です。
違いは、努力量や根性ではありません。
多くの場合、
ひとりで抱え込んでいるかどうか
そこも関係することの要素のひとつです。
続いている美容室に共通する視点
現場を見ていて感じる、
続いている、さらに、
今後も続きそうだという財務状況の美容室に
共通する視点をまとめてみました。
① 技術や想いを、客観的に整理している
技術も想いも、現場にいると当たり前になります。
でも、
- 強みはどこか
- 誰に一番合っているのか
- どこが伝わっていないのか
外から見ると、意外と違って見える ことも多い。
続いている美容室は、
そのズレを早い段階で修正しています。
② 経営判断を「感情」だけでしない
価格、メニュー、集客、スタッフ対応。
どれも感情が絡みやすい分野ですが、
安定している美容室ほど、
- いったん言語化する
- 構造として整理する
- 冷静に見直す
というプロセスを挟んでいます。
現場に入り込みすぎない視点 が、
結果的に現場を守っています。
③ ひとりで背負わない
オーナーが、
- 技術
- 接客
- 採用
- 教育
- 経営判断
すべてを抱えている状態は、
長くは続きません。
続いている美容室ほど、
「考える役割」を分けています。
現場の手を止めずに、
一段上から整理する存在を、
必要な距離感で使っています。
外部の視点は「指示」ではなく「整理」
ここで誤解されがちなのですが、
外部の関わりは、
- 何かを押しつける
- 正解を教える
- やり方を変えさせる
ためのものではありません。
本来の役割は、
- すでにある良さを言語化する
- 絡まった構造をほどく
- 判断を軽くする
「一緒に考えるための存在」 です。
倒産データが教えてくれていること
この数字は、
「美容室経営はもう無理」という話ではありません。
むしろ、
- 想いはある
- 技術もある
- お客さまもいる
それでも苦しくなる構造が、
当たり前になってきた というサインです。
最後に
もし今、
- 忙しいのに余裕がない
- 判断に迷うことが増えた
- 一度整理が必要だと感じている
- 何等かの打ち手が必要だと感じている
そんな感覚が少しでもあるなら、
それは、
次の段階に進む合図 かもしれません。
